人生は一度です。さんざん儲けて好きなことやりたいですよね?
FXはお手軽に始められますが、その分落とし穴もあります。今日は金融取引の根本的な仕組みの話を書きます。バサッと端折って書きますが、もっともっと詳しく知りたい人にはお話する機会を作ってもいいと考えています(まあ、未定ですけど)
かなり危ういことを書きますから、しっかり考えて読み解いてくださいね。
「誰が儲けるのか?その背景」
FX(為替取引)もそうですが、株だって先物だって、決してクリーンな世界じゃありません。まず前提としてこのことを気にとめてください。
ちょっと前置きが長くなりますが、興味のある人はどうぞ。
株はなんで一般の人が取引できるようになったんでしょうか?
企業が資金調達をするために株を発行するわけですが、それを仲介する制度の上に証券会社があります。
【みんなで株を持って豊かになりましょうね!】ではないのです。証券会社は株が上がろうが下がろうが、お客さんが勝手にどんどん取引してくれると儲かる仕組みです。
歴史的には株を買う(買ってもらう)ということからスタートしていますから、証券会社が商売しやすいのは株価が上がっている局面です。また、主幹事となって振興企業を上場させるとガッポリと手数料が入ってきたりもします。
儲けを拡大させるために様々な仕組みを作って様々なビジネスと絡み合います。好景気が演出できると、一般人がどどっと株を買い始めますから、証券会社はウハウハになり、更にセールスに熱を入れます。政治とも密接です。一般人が買えば買うほど証券会社のソロバンが動きます。
先物取引は誰が儲ける仕組みでしょうか?
先物は穀物や資源となるものを対象として取引されますが、これも一般人に儲けてもらうのが目的ではありません。
穀物メジャーやオイルメジャーは資金投下から回収までの時期が長いビジネスを展開せざるを得ませんから、その間の価格変動が怖いといいながら、実はその変動を利用して儲ける仕組みを編み出しました。例えば、アメリカで収穫されたコーンを日本に運ぶ際には、東海岸でカントリーエレベーターから専用貨物船に約6万トン積み込まれます。(パナマ運河を通るので大体このくらいが基準になります。パナマは通行船の横幅と水深の制限があります)
穀物メジャーのビジネスを例に説明すると、豊作で値段が下がった時に出荷すると儲けが少なくなります。そこで巧みに時差や地域差や季候の情報をいち早く掴み、その情報を意図的な報道ソースにします。例えば、アメリカとは関係ない地域での干ばつなどの情報があれば、【干ばつで穀物価格が上昇間違いない】などと報道されたりしますし、アフリカの飢饉を撲滅するという題目でコーンや大豆で子供たちが給食を食べられるという映像を流し、慈善団体への寄付金を募ります。(その寄付金は穀物メジャーや多国籍企業が使うのですが)
穀物メジャーやオイルメジャーのマスコミとの癒着は我々の想像以上です。本当の情報は各メジャーがいち早く掴んで、その情報を加工して市場にながします。これらは証券会社を通じて株や先物の重要情報として流れていきます。株と同様に証券会社は顧客が儲かろうが損しようが【沢山取引してくれれば儲かる】図式です。
FX(外国為替証拠金取引)はどうか?株、先物とはちょっと違う仕組み
「ドル円を買う」なんてつい言ってしまいがちですが、ドル円という通貨はありません。ドル円はドルと円の交換レートです。
インターネットという新しい通信インフラが整うまでは、我々のような一般人が為替の交換レートで利ざやを稼ぐなんてことはあり得ない世界でした。貿易会社や世界に支店網を持つ銀行などの独断場だったわけです。
それこそ一昔前までは、価値というのは物質であり、形があるものだという概念でしたが、通信網が発達すると、物質よりも情報の方が儲けやすい訳で、そうなると瞬時に行き交う情報と決済のスピードの矛盾が生じてきます。
先物でコーンを例に出しましたが、今や輸送船で輸送中に何度も売り買いされています。通信ができれば輸送中でも売ったり買ったりできるわけです。洋上転売といいますが、オイルや穀物などは無線や電話が発達した時代からその仕組みが発達しました。その際に決済が後回しになりますから、証拠金を差し入れて売買したわけです。
ところが、為替もインターネット網を使って取引できるようになると、今まで伝票を溜めて後でまとめて決済していたものが、瞬時に大量に決済までできるようになります。
となると、売買頻度が上がり、実態を伴う本来の物質価値を大きく上回るお金が動きます。すると、淀んでしまうようなお金の偏りができてしまいますから、一般市場から効率的に資金を調達しなければなりません。そこで、銀行ネットワークを核に証券ネットワークを通じて一般への解放が進んだ訳です。
そういった背景で面白いことが起きます。この為替ネットワークは後発です。ヨーロッパには既に交易による価値の違いを取引に生かすネットワークの考え方が昔からありました。
随分昔から同じ物質で違う価値のものを優位に交換しようとする考え方があり、その商売は歴史的にかなり昔から行われています。しかも人的な通信ネットワークや早馬や狼煙を使って・・・
ヨーロッパや中南米など、小国が寄り集まったところでは、どの国の金貨が含有量が多いかなどの視点をもって交易していましたからね。古くはエジプトやメソポタミアでも変動する交換レートの概念があったようです。余談ですが、【変動する交換レート】これは我々日本人にはなじみが薄い考えです。
黒船来航の時代には金も銀も欧米列強との価値判断が違っています。(鎖国の時代の影響がかなり強い)かなり損な取引をした訳です。仕掛けた側からするともの凄い精度の高いアービトラージだったが、損していること自体を混乱期の日本は気がついていないわけです。
幕末から明治にかけての金銀の大規模流失(損失)はその後の第一次世界大戦を経て第二次世界大戦まで影響します。皆の大好きな龍馬などはアヘン戦争で爆益資金を使って日本を乗っ取ろうとした輩の手先にされてしまったに過ぎません。(ジャーディンなど・・・幕末の英雄を直接誑かして武器商人に仕立てて追う儲けしたのはジャーディンの子飼いのグラバー)
故に、為替取引は株や先物の取引とは違い、取引所というのは存在せず、任意の相対売買が基本となります。恐らくですが、政治としては株や先物のように市場取引にして全てを監視し課税する仕組みを導入したかったはずですから、痕跡としてクリック365(一応為替の公設取引所だが小せえ)などの整備を進めたのだと思います。しかし、既に諸外国では個人の両替商などの商売が成立していますし、異なる国同士が共通価値を持って市場取引などできませんから今のような相対の制度が主流になったのだと思います。
一般人からお金を巻き上げる仕組み。虎穴に入って無事でいるには?
【お金を取り上げられる仕組み】の中でお金を獲りに行くのが我々のようなお金大好きな個人トレーダーなんですよね。
しかしまあ、基本的に金融取引というのは一般個人の虎の子のお金を吸い上げるための仕組みなんです。投機トレードはその最先端です(笑)色々な仕組みがその中になります。そんな中で、最も自由なのが相対取引であるFXです。FXに的を絞って虎穴に入って行きましょう。
まずFXの特徴の相対という概念が分かり難い人もいると思うので、少しヒントを出しておきます。
- 相対取引というのは売り手と買い手の同意によって取引が成立する。
- プライスを提示する者とそれを買う者がいれば、どんな物でもどんなサービスでも基本的に成立する自由取引のこと。
余計に分かり難いかな?
相対取引を理解するには、八百屋さんだと思えばいいです。
数件の八百屋さんが貴方の街で営業していて、それぞれが売り上げを競っていたとする。
例1 プライス協定がない場合!
- 八百屋Aがキャベツを 100円とした→「安い」と感じた街の人はAに行って買います。
- それに気がつかない太郎さんは八百屋Bから150円のキャベツを買っていた。
- 八百屋Cが90円で大安売りをして街の人が喜んだ。
- ちゃっかりした花子さんは八百屋Cからキャベツを買って、何も気がついていない太郎さんに150円で転売した。
例2 八百屋が談合してプライス協定を作った場合!
八百屋数軒が寄り集まって価格競争をやめて、ある程度横並びで商売をする約束をする。吐出した安値提示はできなくなった。
- 八百屋Aはポイントカードを発行した。
- 八百屋Bは無料配達サービスを開始した。
- 八百屋Cはカット売り(キャベツの半分売りなど)を開始した。
- 八百屋Dは品揃えを充実させた。
- 八百屋Eは派手な広告宣伝に特化した。
例1は国際決済銀行と短資会社が独断で為替業務を行っていた時代。今でもこの名残はあって、銀行レートよりも不利なスプレットで外貨両替するのがトラベレックス(空港にある)。実際にアジアの小国を旅すると至る所に個人営業の安い両替屋さんがある。
例2はFXブローカーなどでみられるサービスの多様化。【スプレット最狭】【マイルが貯まるFX】【約定瞬時】など。
つまり、相対取引では貴方の取引相手はブローカーであり、ブローカー毎に特性が違うということです。
大きな仕組みの中では【一般人が働いて得たお金を効率的に奪い取る。或いはお金の奴隷にして一生働かせる】というのが金融の根本的な考え方ですから、その中に自らが入り込んで【お金を獲りに行く】には直接の相手の特徴を知らなければなりません。
要は投機で儲けたければ環境を知り相手を知ることです。
もっと具体的なことは・・・ブローカーの癖を使って儲けるには?
FXブローカーの経営者には変わった考え方をする人が少なくありません。
お客さんからの入金をそのまま売り上げとして考えるような人が結構います(驚)。これは冗談ではなく本当にいるのです(笑)
本来はお客さんが取引をした際のスプレットがブローカーの売り上げなんですが、そう考えない経営者もいるということです。それは何故か?お客さんは適当に遊ばせておけばそのうち負けて退場するからです。勝っているお客さんも、多くの場合は引き出ししませんから(欲の塊ですから)最後には大負けするという事実が支配している世界です。
これは博打場の理屈と同じです。
筋金入り博徒にはトレードが上手い人が多いです。博打場で生きられる人はトレードでも生きられますね。
カジノなどへ行くと解ると思いますが、その場の雰囲気はとても大事です。誰がカモになっているのか?誰が仕掛けているのか?周りの興奮はどうか?
実はトレードでもそれを感じ取ることや、貴方の相手になるブローカーの癖などをしっかりと知る必要があります。
疲れたので具体的な事例のお話は次回に書きます。
続き
金融取引の肝その2 「癖を掴んで立ち回れ」
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